1. 育苗箱(いくびょうばこ)と土の準備
- 育苗箱(トレイ状の箱)を洗って消毒する。(病気予防)
- 育苗用の専用培土(ばいど=育苗用の土)を均一に敷き詰める。
(箱いっぱいに詰めすぎないように注意)

2. 播種(はしゅ)=種まき
- 芽出しが終わった種もみを、育苗箱にまく。
- できるだけ均一に散らばるように。手作業か、専用機械を使う場合もある。

3. 覆土(ふくど)=土をかぶせる
- 播いた種の上に、薄く土をかぶせる。
- 種が見えないくらい、でも厚くしすぎない(発芽しにくくなるから)。

4. 潅水(かんすい)=水やり
- たっぷり水をかけて土を湿らせる。
- 最初の潅水は特にたっぷり、均等に!

5. 保温・養生(ようじょう)
- シート(ビニールシートや不織布)をかぶせて保温する。
- これで地温を一定に保ち、発芽をそろえやすくする。
- (ハウス育苗ならハウス内で温度管理)

6. 発芽確認とシート外し
- 3〜5日後、発芽が揃ったらシートを外す。
- 遅い芽だけ無理に残さず、一気に次の管理へ進む。
7. 本葉(ほんよう)が出るまで管理
- 日中の温度は25℃前後、夜間は10℃以上を目標に管理。
- 適度に水を与え、過湿・乾燥を防ぐ。
- 必要に応じて追肥(ついひ=追加の肥料)をする。
8. 苗を鍛える(ならし・硬化)
- 本葉が2〜3枚出たら、徐々に外気に慣らす。
- シートを外して冷たい風にあて、昼夜の温度差にも耐えられる丈夫な苗に育てる。
9. 田植え適期の苗に仕上げる
- 田植えに使いやすいサイズ(草丈15〜20cm、茎数4〜5本程度)まで育てる。
- 必要なら病害虫防除も行う。
✅ ポイントまとめ
- 水管理を失敗すると発芽不良になる
- 温度管理を失敗すると徒長(ひょろひょろに伸びる)や病気が出やすい
- 苗を鍛える作業(ならし)が甘いと、田んぼに植えたあとダメージを受けやすい
昨今米不足が問題になっていますが、実際に籾まきからの育苗作業を行うと結構な重労働で大変でした。育成された稲を買おうとすると一つのトレーが千円します。これで順調に育てば良いですが、害獣対策をしないと荒らされてしまい、今までの苦労が水の泡になるので対策するのも楽ではありません。ここまでの作業をして米5キロぐらいが2、3千円位だと小規模でやってると割に合わない内容だと思います。
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